長野県中部(松本市西部)のM5.5地震(2020/4/23)

(2020/6/17 更新)


図0a:Hi-netの自動震源データで2020年5月19日02時00分から6月17日17時00分まで日本時間)。 Mすべて、深さ20km以浅の震源。 茶色線は県境で左が岐阜県で、右が長野県。黒線は市境界線。 濃茶色線は、地表活断層線。 5月19日13:12のM4.8地震(気象庁M5.3)は、岐阜県側へ入ったところで起きた。 5月29日19:05のM4.7(気象庁M5.2)の震央は、県境付近で長野県側でした。


図0b:図0aの枠内の震源の時空間図。上「B」が北西側。破壊がさらに北へ延び、岐阜県に入った。 5月28日は長野県側の東部分で起きだしています。


図0c:図0a枠内の震源のマグニチュードと時間図。


図0d:5月29日19時05分から6月10日0時40分まで(日本時間)の震源分布。
震央位置は、19日のM4.2の位置に近い。
2020-05-19 02:01:20 36.2657 137.6434 深さ3.2km M4.2
2020-05-29 19:05:15 36.2649 137.6428 深さ0.5km M4.7


図1:Hi-netの自動震源データで2020年4月1日0時から4月23日15時00分まで(日本時間)。 茶色線は県境で左が岐阜県で、右が長野県。黒線は市境界線。 Hi-netでは、最大地震がM4.9ですが、気象庁ではM5.5。 この場所は、松本市西部。


図2:4月22日以降のM4以上深さ20km以浅の震源の分布。 茶色三角印は火山の位置。一番北側が焼岳(2455m)。その南の△印はアカンダナ山(2109m)。 一番南は乗鞍岳。
M4以上の震源は南東ー北西の直線上に並ぶ、一番南の端が最初の地震で北西へ新しくなる。


図3:図2の枠内の震源の時空間図。上「B」が北西側。 北西へ、破壊が進行していったように見える。これから北へ延びていくのかが注目される。


図4:図1の拡大図。期間は、4月22日00時から5月20日21:00まで。 地震活動はいくつかのグループに別れている。最大地震M4.9(気象庁M5.5)は南東のグループ。 5月19日02時01分M4.2(気象庁ではM4.8)が起きた。


図5:図4の枠内の震源のマグニチュードと時間図。 ある程度の時間をあけて繰り返しているように見える。 北側の地震群の中で9時40分M4.3(気象庁ではM4.5)、10時28分M4.3(気象庁ではM4.6)が起きた。


図6:図4の枠内の震源の日毎の回数。


図7:図4の枠内の震源の南北方向の時空間図。 上側が北側。直後に活動が北側へ波及した。その後は北側の活動が活発。 一時、北側で新しく活動があったが、そこは収まったようだが、 13日に、また新しい活動が始まった。5月19日はまた北側で地震が起きた。 20日には更に北側で地震が起きている。


図8:図4の枠内の震源の深さ断面図。右側が北側。北側の震源が少し浅いように見える。


図9:図4の枠内の震源の深さの時間変化図。 19日は震源が少し浅くなっている。


図10:過去の焼岳の噴火の歴史(1900年以降)。 噴火データはスミソニアン研究所(https://volcano.si.edu/)より。 最新は1995年2月11日。縦軸は火山爆発指数(VEI)。


図11:気象庁一元化震源で1998年7月1日から1999年10月末まで。深さ30km以浅でM0から6まで。 このときは焼岳より南側の活動は無く、北へ延びていった。


図12:図11の枠内の震源の時空間図。小さな地震活動は1年以上継続した。


図13:図11の枠内の震源のマグニチュードと時間図。


図14:図11の枠内の震源の断面図。 右側が北側。 北に向かって震源が浅くなっているが、事実か、震源決定の誤差が原因かは分からない。


図15:気象庁のP波初動によるメカニズム解のP軸方位の地表面投影図。 長いほどP軸が水平方向に近い。


図16:気象庁のP波初動によるメカニズム解のT軸方位の地表面投影図。 長いほどT軸が水平方向に近い。 これらを見ると焼岳の北西側に少し逆断層型地震がありますが、ほとんどSN-NW方向の圧縮軸を持つ横ズレ型地震ですね。


図17:気象庁一元化震源で1923年1月1日から2020年4月末まで。深さ20km以浅でM2.0から7.9まで。 このときは焼岳より南側の活動は無く、北へ延びていった。


図18:図17の枠内の震源の時空間図。


図19:図17の枠内の震源のマグニチュードと時間図。 それぞれの活動時の最大地震のパラメータを示した。


図20:気象庁一元化震源で1923年1月1日から2020年4月末まで。深さ20km以浅でM2.0から7.9まで。 このときは焼岳より南側の活動は無く、北へ延びていった。


図21:図20の枠内の震源の時空間図。


図22:図20の枠内の震源のマグニチュードと時間図。 それぞれの活動時の最大地震のパラメータを示した。


図23:気象庁一元化震源で1923年1月1日から2020年4月末まで。深さ20km以浅でM2.0から7.9まで。 このときは焼岳より南側の活動は無く、北へ延びていった。


図24:図23の枠内の震源の時空間図。


図25:図23の枠内の震源のマグニチュードと時間図。 それぞれの活動時の最大地震のパラメータを示した。



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