2021年アイスランドの群発地震と火山噴火 図1:アイスランド気象局の震源データ、2021年3月5日04:30から2021年3月21日12:00(世界標準時)まで、 Mすべて、深さ30kmまでの震源分布です。 茶色線はプレート境界で、右がユーラシアプレート、左が北米プレートです。黒色△マークは火山。 群発地震は島の南西部で多発していて、首都レイキャビク近郊です。 データは、https://en.vedur.is/earthquakes-and-volcanism/earthquakes#view=table より。 3月19日20:45(世界標準時)に噴火した位置は図3aを参照してください。 図2a:図1の枠内の震源の1時間ごとの地震数の変化図です。 群発地震活動は収まってきたようです。 左端が3月5日04:30で、右端が3月21日12:00。 図2b:図1の枠内の震源のマグニチュード(縦軸)と時間(横軸)図です。 左端が3月5日04:30で、右端が3月21日12:00。 縦に白い帯が見える時間帯は、システムが不調だったのかも知れません。 図2c:図1の枠内の震源の深さの時間変化図です。左端が3月5日04:30で、右端が3月21日12:00。 深さ1.1kmに震源が多くプロットされているのは事実ではなく、震源決定の技術的な問題だと思われます。 図3a:島の南西部の拡大図。アイスランド気象局の震源データ、 2021年3月5日04:00から右端が3月21日12:00(世界標準時)まで、 (途中、7日11:49から9日08:11までデータ入手失敗) Mすべて、深さ30kmまで、信頼度の高い震源のみの分布です。 レイキャネス火山(半島内で一番西の端 Reykjanes)と クリスビク火山(西経22度線の西 Krysuvik)の間で起きていたのが、レイキャネス火山の西に飛び火したようです。 紫色△は、3月19日20:45(世界標準時)に噴火した場所と思われるところです。 図3b:図3aの枠内の震源の時空間分布図です。 上側(B側)が北東側。左端が3月5日04:00から右端が3月21日12:00。 7日に南西への急速な活動移動が見えるほか、活動が段々南西へ移っていたのが、15日から少し変わったようです。 図3c:図3aの枠内の震源のマグニチュードと時間図です。左端が3月5日04:00から右端が3月21日12:00。 11日08:53のM4.5はレイキャネス火山の西で起きています。 図3d:図3aの枠内の震源の深さの時間変化図です。左端が3月5日04:00から右端が3月21日12:00。 11日の途中から震源が浅くなっており、注意が必要です。 図3e:図3dで震源で浅くなった3月11日15:30から3月12日13:30までの震央分布。 図4:欧州・地中海地震センター(EMSC)の震源データ、2021年2月1日から2021年3月16日20:00(世界標準時)まで、 Mすべて、深さ30kmまでの震源分布です。図1よりまとまっています。 図5:図4の枠内の震源の時空間図です。上側(B側)が北東側。左端が2021年2月1日で、右端が3月16日20:00。 今回の活動は2月24日から始まったようです。最大地震は2月24日10:05に起きたM5.6。 規模のやや大きな地震が北側で、少し深いところで起きているようですが、 □印が深さ10kmで北側に決まっているのは場所が正しく決まっていない可能性があります。 図6:図4の枠内の震源のマグニチュード(縦軸)と時間(横軸)の図です。左端が2021年2月1日で、右端が3月16日20:00。 最大地震は2月24日10:05に起きたM5.6。 図7:図4の枠内の震源の深さの時間(横軸)の変化図です。左端が2021年2月1日で、右端が16日20:00。 ほとんどの地震は深さ10kmまでで起きています。 深さ10kmは、震源の深さがうまく決められない場合に震源決定作業の都合で仮定した深さと思われます。 大つぶの地震の震源の多くが深さ10kmに決まっているのは、少し不思議です。 図8:欧州・地中海地震センター(EMSC)の震源データ、2004年10月1日から2021年3月7日24:00(世界標準時)まで、 Mすべて、深さ30kmまでの震源分布です。 図9:図8の枠内の震源の時空間図です。上側(B側)が北東側。左端が2004年10月1日で、右端が2021年3月7日。 2017年の途中からこの地域の検知能力があがったようで、それ以前との単純な比較は注意が必要です。 図10:図8の枠内の震源のマグニチュード(縦軸)と時間(横軸)の図です。左端が2004年10月1日で、右端が2021年3月7日。 図11:図8の枠内のの震源の深さの時間(横軸)の図です。左端が2004年10月1日で、右端が2021年3月7日。 図12:図8の枠内のの震源の月別回数図です。左端が2004年10月で、右端が2021年3月。 今回の活動が突出しているのがよく分かります。 戻る |