GPS(国土地理院)データの変化
モデル修正:本震初期破壊断層は、北西側へ傾斜。
図1−a: 深さ30km以浅の震源分布(7月26日だけ)。余震域に一致している活断層は、旭山とう曲(確実度2)。
図1−b: 図1−aのB−A直線に対する時空間分布図。上がB側で北。左が0時で右端が24時。7時13分の本震が起きる直前に静穏化している点が注目される。また、本震の余震が北側と南側の2つのグループに分かれていることも分かる。
図2: 南端の大きな四角が本震で、北端の震源が最大余震(26日16時56分)。
図3: 26日0時13分の最大前震とその後本震発生までの震源分布。北端で北へ延びているが、主要部は北東ー南西に帯を形成している。余震の深さは、南側は浅く、北へ深くなって見える。
図4-a: 本震とその後の余震の震源分布で最大余震発生前まで。ここでは、余震活動が、北側のグループと南側のグループに分かれて見える。そして北側は、西側の余震に深いものが多く見える。一方、南側は北東ー南西に帯を形成し、南東側に深い余震が見える。
図4-b: 本震部分の拡大図。余震が北側と南側に分かれている中間の部分ではやはり旭山とう曲線もずれて曲がっている。これは地下構造もここで不連続になっていると思われる。
図5: 最大余震のその後の余震活動。
図6: 本震とその後の余震分布。北側は、東西断面、南側は、直線ABでの断面をとった。
図7: 北側の東西断面図。西へ深くなっているように見える。縦横比は、1:1で、縦軸の数字は深さで、単位はkm。
図8: 南側の北西ー南東の断面図。北西側へ深くなっているように見える。縦横比は、1:1で、縦軸の数字は深さで、単位はkm。この部分だけはHi-netの自動震源を利用。
図9: 上図は、ハーバード大CMTグループによる本震のCMT解できれいな東西圧縮の逆断層を示す。一方、JMAのP波初動から求めた断層面解(下図左から、前震、本震、最大余震の解)は、北西ー南東方向のP軸を持つ逆断層である。これは、図、7,8に示したように本震が走向も傾斜方向も異なる2つの断層面で滑ったと思われるので、初期破壊がJMAの解のような断層で始まり、全体としての破壊は、ハーバード大の示したものになったと思われる。
最大余震は、震源域の北西にある加護坊山断層の走向と一致しており、この部分で構造が北西側へ曲がっている可能性を示唆する。
図10: 1961年以降の浅い震源分布。
図11: 図10の枠内の震源分布の時空間図。上が北側で、横軸は、左が1961年で右が2003年。近年ほど地震数が増え活発化しているように見えるかも知れないが、地震観測網が時代と共に向上してきており、そのため震源決定できる地震が増えてきている。
図12: この地域の内陸地震空白域(石川,1996)。今回の震源域も地震が起きていなかったが(原図に矢印を加筆)、空白域とは認定されていなかった。
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